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「座る」四威儀その三

お昼に食堂に入ると、大勢の方が食事を摂られていました。大切な昼休みの時間です。食べている料理も、食べ方も人それぞれです。新聞を読みながらの人、片手だけ出している人、立て膝の人、背中を丸めて俯く人、そして、きちんと座って、両手を使って、良く噛んで、味わいながら食事をする人、まるで合掌をして、真言を唱え、大切な食べ物を頂いて、今日を生かして頂いていることを感謝している様にも見えました。私達は、お仏壇の前に座るときは、先ず正座をします。お寺の本堂でも、法事でも、大切な方とお会いするときも正座をします。私達日本人の「座る」と言う行為の中には、その対象に対し「正しい心と姿でお迎えする」と言う気持ちが、DNAとして血の中に流れているのではないでしょうか。また、車の運転にしても、シートベルトをして、正しい姿勢で座り運転することは、疲労を軽減し健康的にも自分の身を守り、それは、人の命も守る事にも繋がります。「座る」と言う日常の立ち居振る舞いが、大切なことを教えてくれているのです。

2010年05月29日(土)|カテゴリー:伝道はがき通信