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博多 東長寺
正光院はご承知のとおり、今から三百八十年前の寛永七年に、筑前(今の福岡県)の大名黒田藩の江戸屋敷の菩提寺として、二代目藩主黒田忠之公によって建立されました。6月11日、機会あって黒田公の菩提寺であり、また正光院とも縁の深い九州博多の東長寺を訪問することができました。
東長寺は弘法大師空海が留学していた唐から帰国した際、すぐに上京が許されず博多滞在の
折りに大師によって建立された寺です。寺名「東長寺」の由来は、大師の伝えてきた真言密教がこの地から京のある東に向かって長く伝わるようにと祈願されたことによります。
江戸時代に入り、黒田公が福岡藩の領主となると黒田家の菩提寺として三百石の寺領と山林を寄進されました。市街地とは思えない広い境内には、畳百五十畳敷きの大本堂と文化財指定の六角堂、そして今年春に完成したばかりの純木造総檜作りの五重塔が高さ二十六メートルの美しい姿を見せて、大名の菩提寺としての面目を発揮しています。
その境内の一角にこんもりと茂った木々の中、正光院開基の黒田忠之公の墓所があります。高さ四メートルはある立派な五輪塔を囲んで代々の当主の石塔が並ぶ様は、筑前黒田藩の栄華を物語っています。 博多駅から徒歩五分のところにある東長寺、九州に行かれることがあれば、是非お立ち寄り下さい。
2012年06月17日(日)|カテゴリー:正光院について
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